室内暴露にかかわる生活・行動パターン情報
室内暴露には、室内の建材、壁材、家具等からの揮発成分による暴露と、家電製品、防虫剤等の消費者製品からの暴露(消費者製品暴露)があります。そして室内暴露によるヒト健康リスクが一般環境経由の暴露によるものより大きいケースもあり、適切なリスク評価を行うためには室内暴露量の把握が必要です。
室内暴露は、居住する住宅や使用する消費者製品、人の行動様式など、生活・行動パターンにかかわる多くの要素の影響を受けるため、室内暴露を適切に評価するには、これらの要素についての情報が必要です。しかし現在のところ、このような国内の情報はあまり多くありません。
NITEは、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「化学物質の最適管理をめざすリスクトレードオフ解析手法の開発」プロジェクトの中で、独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)の受託事業として、生活・行動パターン情報を得るためのアンケート調査および解析を平成19年度から平成21年度にかけて行ってきました。
また事業終了後もNITEの取組として継続しており、令和3年度には横浜国立大学と共同でアンケート調査を実施し、調査結果を公開しています。
調査について
調査方法
本調査は、インターネットを利用したアンケートにより実施しました。
調査年度、調査期間、回答者数とその属性分布、統計情報の公開方針等については、次の文書をご覧ください。
調査結果
更新日:令和5年3月27日
本調査に関する発表等
NITE化学物質管理センター成果発表会
本調査によって得られた成果の一部を「NITE化学物質管理センター成果発表会2010」にてポスター発表しました。
(ポスターセッション資料)
室内暴露評価にかかわる生活・行動パターンの調査と解析【PDF:596KB】
学会
平成24年度 室内環境学会学術大会(ポスターセッション)
P-09 アンケート調査を利用した暴露評価 -難燃剤含有カーテンからの暴露評価事例-
平成27年度 室内環境学会学術大会(ポスターセッション)
P-16 衣料用洗剤等の消費者製品に含有される化学物質の暴露実態に関する調査
P-17 室内環境下における消費者製品含有化学物質の暴露シナリオ、暴露係数に関する調査
論文
・小野 恭子, 光崎 純, 中村 淳 :家庭用防虫剤由来物質の室内曝露レベル推定を目的とした日本の家庭における防虫剤使用量調査,室内環境,Vol.19 ,No.1 p.11-22(2016) DOI:http://doi.org/10.7879/siej.19.11リンク
室内暴露評価ツール iAIR(AIST)
「室内暴露評価ツール iAIR」 は、NEDO の委託による「化学物質の最適管理をめざすリスクトレードオフ解析手法の開発」研究プロジェクトにて、AISTが開発した化学物質の室内濃度、あるいはその化学物質への暴露濃度を推定するソフトウェアです。
この iAIR には、本調査で得られた「室内暴露にかかわる生活・行動パターン情報」が利用されています。
消費者製品の暴露・リスク評価関連
「室内暴露にかかわる生活・行動パターン情報」は、消費者製品の暴露・リスク評価に重要な情報です。
NITEでは、消費者製品に含有される化学物質の暴露量を推定するためのソフトウェアとして「CHEM-NITE」を作成・公開しております。
CHEM-NITEに必要なシナリオや係数を「室内暴露にかかわる生活・行動パターン情報」から得ることが出来ます。
「室内暴露にかかわる生活・行動パターン情報」やCHEM-NITEを使用した製品含有化学物質のリスク評価の事例として、NITEが作成したリスク評価書を公開しています。
暴露係数に関する国内外の情報
- 日本:
- 暴露係数ハンドブック(AIST)
- 米国:
- Exposure Factors Program(米国環境保護庁:U.S.EPA)
- 欧州:
- The European Exposure Factors (ExpoFacts) Sourcebook
最終更新日
2023年3月27日PDFファイルをご覧いただくためには、Adobe Reader(無償)が必要です。Adobe Readerはダウンロードページよりダウンロードできます。
お問い合わせ
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構 化学物質管理センター リスク評価課
-
住所:〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10 地図
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